25年ぶりの京都での大回顧展!

代表作、初公開資料など総展示数200点超

 

倉俣史朗のデザインー記憶のなかの小宇宙

 

 

2024年6月11日(火)~8月18日(日)

倉俣史朗 1990年 撮影:小川隆之 ⓒ Kuramata Design Office
倉俣史朗 1990年 撮影:小川隆之 ⓒ Kuramata Design Office

 

 

 京都国立近代美術館で「倉俣史朗の世界」展が開催されたのは、1999年のこと。1991年に56歳という若さで倉俣史朗が急逝した後、没後5年に企画され、東京、メキシコシティ、サンフランシスコ、ニューヨーク、パリ、ウィーンなど世界各地を巡回した展覧会でした。それから25年を経て、再び京都に倉俣史朗の代表作が帰ってきます。東京・富山を巡回した本展は、京都会場で幕を閉じます。

 倉俣史朗(1934 - 1991、東京生まれ)は、銀座のランドマークとなる商業施設「三愛ドリームセンター」の店内設計で注目を集め、1965年にはクラマタデザイン事務所を設立して独立します。高度経済成長とともに変化し続ける都市を舞台に、インテリアデザイナーという、当時はまだ曖昧な認識しかなかった領域で活躍します。透明なアクリルを使用して、まるで商品が浮いているようにみえる棚、光そのものに形を与えたかのようなショーケース。華やかで移り変わりの激しい商業空間を、倉俣は永続性にない幕間劇にたとえました。

 一方で、商品化を前提とせず、自主的に制作した家具を発表しています。遊び心を感じさせる変型の引き出し、板硝子を貼り合わせ最小限の構造を突き詰めた椅子、造花のバラが浮遊するアクリルブロックの椅子。1981年にエットレ・ソットサスに誘われて、イタリアのデザイン運動「メンフィス」に参加すると、一躍国際的な評価を高めました。倉俣が「言葉で語れない部分を形で言おう」とした家具たちは、大切に保管されて受け継がれ、今なお能弁なまでに魅力的です。

 当時の雑誌には、毎月のように倉俣のインテリアや家具、そしてその時々の言葉が紹介されていました。彼の話は、デザインと一見関係ないような、幼少期の思い出や、夢に見たことにまで広がっていきます。本展では、こうした倉俣自身の言葉を辿りながら、創作の源泉ともいえる夢日記などの資料とともに、彼のデザインが語りかけるメッセージに耳を傾けます。

 

✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

 

展覧会の見どころ

 

1.若き日の作品から生涯の代表作、美しいスケッチ、初公開資料など総展示数200点超。日本を代表するデザイナー、

京都で25年ぶりの大回顧展

2.ガラスにメタル、カラフルなアクリル。時代とともに素材と表現を変貌させる倉俣デザインの魅力を、名作家具の数々でたどる

 

3.友人への書簡や知られざる夢日記、愛蔵の書籍やレコードも紹介。伝説のデザイナー・倉俣史朗の素顔にせまる

 

倉俣史朗《硝子の椅子》 1976年 京都国立近代美術館蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office
倉俣史朗《硝子の椅子》 1976年 京都国立近代美術館蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office
倉俣史朗《ミス・ブランチ》 1988年 石橋財団アーティゾン美術館蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office
倉俣史朗《ミス・ブランチ》 1988年 石橋財団アーティゾン美術館蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office
倉俣史朗《ランプ(オバQ)[小]》 1972年 個人蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office
倉俣史朗《ランプ(オバQ)[小]》 1972年 個人蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata Design Office
倉俣史朗《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》 1986年 富山県美術館蔵 撮影:柳原良平 © Kuramata Design Office
倉俣史朗《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》 1986年 富山県美術館蔵 撮影:柳原良平 © Kuramata Design Office

倉俣史朗《イメージスケッチ「ミス・ブランチ」》 1988年頃 クラマタデザイン事務所蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata DesignOffice
倉俣史朗《イメージスケッチ「ミス・ブランチ」》 1988年頃 クラマタデザイン事務所蔵 撮影:渞忠之 © Kuramata DesignOffice

✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

 

【開催概要】

 

【展覧会名】 倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙

【開催期間】 2024年6月11日(火)~8月18日(日)

【開館時間】 午前10時~午後6時(金曜日は午後8時まで)※入館は閉館の30分前まで

【休 館 日】 月曜日(ただし、7月15日(月・祝)、8月12日(月・祝)は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)

【会 場】 京都国立近代美術館[岡崎公園内](〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町)

【主 催】 京都国立近代美術館、朝日新聞社

【特別協力】 クラマタデザイン事務所

【協 賛】 竹中工務店

【お問合せ 】 075-761-4111

[美術館公式HP] https://www.momak.go.jp/

※詳細は公式HP等で随時お知らせさせていただきます