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スナネコの赤ちゃん 公開デビュー 神戸どうぶつ王国 

 

世界最小級で「砂漠の天使」といわれるスナネコの赤ちゃん(2020年8月23日生まれ)が、神戸どうぶつ王国で9月25日(金)より一般公開されます。

生後体長15㎝、体重59.6gで誕生した赤ちゃんは、在は体長約314gにまでに。すくすくと元気に育ち、活発に動き回るようになりました。

赤ちゃんはオスで、本来なら赤ちゃんから離れるはずのない母親が頻繁に巣箱から出て育児をしようとしなかったため、育児放棄と判断し、人工飼育に切り替わりました。生れた時は、目を閉じて、まだ自分で立つことができません。自力で乳を吸う力が弱い赤ちゃんのために、授乳はシリンジを使用し、生後7日でへその緒が取れて自力で飲めるようになります。生後14日目に両目が開いたそうです。

 

このスナネコの赤ちゃんの誕生は、国内では那須どうぶつ王国の2例に続き3例目となります。そして国内で飼育されているのは那須どうぶつ王国と神戸どうぶつ王国だけとなり、希少種の繁殖(ブリーティングローン)に取り組んでいて、スナネコの繁殖も、近未来に絶滅が危惧されているツシマヤマネコの繁殖につなげようと大学と共同で研究されています。

 

スナネコは、野生では最も小さい種の一つで、砂漠などに生息するため毛の色は砂漠に溶け込む色をしており、灼熱の砂から足裏を守るため肉球を覆うように毛があります。

スナネコはあくまでも野生に生息する動物のため、今はかわいらしくじゃれてる赤ちゃんも、鋭い犬歯で、気性も荒くペットには向きません。(トラよりも気が荒いといいます)

約1年で成猫になり、体長約40㎝に育つそうです。

 

同園での飼育は「野生生活をリスペクト」ということで取り組んでいます。

生誕よりずっとつきっきりで成長を見守ってきた飼育員の馬場瑞季さん(27)

「SNSでも飼育の状況を発信していますが目の前の実際の赤ちゃんを見て癒されてほしい。小さく尊い命から次世代につなげる、この経験を生かして次につなげたい」

 

神戸どうぶつ王国での公開は9月25日からとなるが、その展示については、動物の体調によって変更される場合もあるため、同園のホームページを確認してください。

 

神戸どうぶつ王国

https://www.kobe-oukoku.com/