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大阪・生根神社 こつま南瓜祭り

12月22日は冬至です。

冬至は二十四節気の一つ。北半球では1年の中で昼間がもっとも短く、夜がもっとも長くなる日。

キリスト教のクリスマスは、冬至の祝祭に由来するとも言われている。

日本では、古来、冬至の南瓜やこんにゃく、粥等を食べ、柚子湯に入る習慣があります。

 

大阪市西成区玉出にある生根神社では”こつま南瓜祭り”が行われました。境内には「こつま南瓜塚」があり、豊受大御神(食物の神)より精気を賜った「こつま南瓜」の御霊を祀ってます。

 

江戸時代に飢饉に見舞われた時、勝間(こつま)村の農民たちが大事に保存していた、こつま南瓜を食べて飢えをしのいだそうです。その感謝の気持ちを込めて「かぼちゃ石」というのが境内にありました。しかし戦災で撤去され、神事も中断したものの、昭和61年当時に神事も復活し「こつま南瓜塚」も同時にできました。

 

こつま南瓜は大阪市西成区玉出町(旧勝間村)で生まれた品種で「なにわの伝統野菜」の一つとなっています。こつま南瓜も一度絶えてしまったのですが、おいしく、探すと和歌山の農家に種子が発見されたのです。品種改良はまったくないそうです。小ぶりな南瓜で、地元玉出の幼稚園や小学校でまで栽培されていますが、多くは採れなく、市場に流通せず、このこつま祭りで振舞われるのです。

また南瓜は持ち帰って家族で食するとよいそうです。

 

生根神社のこつま南瓜は、中風除けや無病息災に効くといわれ、また生根の名を音読みすると「しょうこん」ということで、「商魂」の転じて商売繁盛も祈願されるようになったといいます。