奈良市の大安寺で23日、がん封じや無病息災を祈る「笹酒祭り」が行われた。
桓武天皇が文武百官を伴い、先帝光仁天皇の一周忌の齋会を大安寺で営んだとされる「続日本紀」の故事に因んで、毎年1月23日、「光仁会」という祭事が執り行われる。
長い間、不遇に過ごした白壁王の時代に竹を切り、竹筒に酒を注いで嗜まれたという。当時に大変長寿を全うされた光仁天皇にあやかって、長寿をもたらし、がん封じ、無病息災の笹酒として振舞われる。
中国の「林間暖酒焼紅葉」(林間に酒を温め紅葉を焼く)という故事による。
境内では、多くの参拝客が参詣。
「笹娘」と呼ばれる着物姿に襷掛けの女性たちが、長さ約1mの竹筒を焚火で温めたがん封じの日本酒が振舞われた。
(記事:佐伯浩道)