京都の各地で行われる秋祭りの先陣を切って、10月1日~5日、北野天満宮では瑞饋(ずいき)祭が行われる。
1日には本社で出御式が催行されたのち、行列を組んで約1.7km離れた御旅所に神幸され、もっとも祭神(菅原道真公)を身近に感じる期間でもある。期間中、御旅所では、表千家宗匠奉仕による献茶祭や甲御供奉饌・西ノ京七保会による特殊神饌の奉饌など行われる。
4日にはご本社に還幸される還幸祭が催された。
5日、八乙女の「田舞」奉納で5日間の閉じる。
瑞饋(ずいき)祭は、祭神菅原道真公の没後、西ノ京で農業を営んだ神人たちが五穀豊穣を感謝して、そのお礼として旧暦9月9日(重陽の節句)に自分たちが作った穀物、野菜、果実などに草花を飾り付け、菅原道真公の神前に供えられたのが始まりとされ、明治時代に現代のように巡幸されるようになったとされている。
北野天満宮の夏の例祭に次いでの大事な行事で、瑞饋祭は神社と氏子とが合同でおこなう祭である。
瑞饋神輿は「使用する「芋茎(さといもの茎)」で屋根を葺き、その他柱や瓔珞などの各部分を野菜や穀物、乾物等で飾り付けたお神輿。京都市の無形文化財に登録されている。
使用する野菜の栽培から飾り付け、またその技術の継承など「西ノ京瑞饋神輿保存会」によって伝統が受け継がれている。